コルテオ シルク・ドゥ・ソレイユに感動 バックステージ見学でまた感動2009/11/18

コルテオ シルク・ドゥ・ソレイユに感動 バックステージ見学でまた感動

昨日に続いて、今日も感動して帰宅しました。今日は、原宿の特設テントで上演されている、フジテレビ開局50周年、シルク・ドゥ・ソレイユ創設25周年を記念し来日した『コルテオ シルク・ドゥ・ソレイユ』を観てきました。ずっと気になっていたのですが、実はシルク・ド・ソレイユを観たのはこれが初めて。すんごく後悔しました。なんでもっと早くに足を運ばなかったのかと。名前はずーっと前から知ってたのに! 

今日は少し長くなりますが、バックステージも見学させていただいたので、その感動の一部をお伝えします。

楕円形のテントの中央に設置された細長いステージ。その上で3次元に繰り広げられる圧倒的なパフォーマンス。これでもかと鍛え上げられた肉体を駆使し、軽々と妙技を披露。観客をも巻き込んで、時には笑いを誘い、時にはヒヤリとさせる魅惑の演技です。ステージ脇の4箇所にはオーケストラが。そう、演奏も歌もすべて生なんです。彼らもメイクして衣装を着ているので、舞台の一部のようです。

開場から開演までの30分間、既にパフォーマンスは始まっていました。「アーティスト」と呼ばれる出演者達が会場内でミニコントをしたり、お客さんに話しかけたり、中には人形を取られて泣いているアーティストの帽子から水が開場に向けて吹き出したり! 開演前から期待感が高まります。

これ、どこまで書いていいんでしょうね。これからご覧になる方にネタバレにならないようにしないといけないですかねぇ……。でも、映画と違って最後にどんでん返し、という内容ではないし……。と、ここでホームページhttp://www.corteo.jp/を再確認。大丈夫、演目の説明がありました。秘密ではありません(笑)。

では、改めまして(笑)。「コルテオ」とは、イタリア語で「行列」という意味。ストーリーは、亡くなったクラウン(ピエロ)の夢という形で、中世のヨーロッパが舞台です。衣装も時代設定に合わせてあり、華やか。天使も度々登場します。

この日は18種類の演目が繰り広げられましたが、なかでも私がとても印象に残った2演目をご紹介します。ひとつは、観客も参加して、会場全体が一体感を感じた「ヘリウム・ダンス」。小さなドリーマー・クラウンがヘリウムの入った大きなバルーンにぶら下がり、ふわふわと空中散歩します。絶妙な浮力と、彼女のチャーミングなキャラクターで会場が湧きます。と、彼女は観客席の上へ。みるみるこちらに近づいてきます! そして、私の隣に座っていた友人の真上にやってきて、彼の手のひらに小さな足が乗りました。「押して〜!」。彼が両手で彼女の足を押し上げると、また上へ。そんな調子でふわふわと観客の上を散歩する楽しいパフォーマンスです。

もうひとつ、ロマンティックでありながらアクロバティックなパフォーマンスに何度も拍手が湧き起こったのが、「デュオ・ストラップ」。淡いブルーの衣装を着たカップルが、2本の白くて細い布にぶら下がりながら、あやういほど繊細なバランス感覚で演技します。そのパフォーマンスを見守るように、舞台の左右で歌う2人の歌手。迫力があり、ドラマティックな歌声が空中の演技をさらに盛り上げて観客を魅了します。

30分の休憩を挟んで、あっという間の2時間半でした。

そして、ここからが本日のスペシャル。この日は特別にバックステージを見せていただけることになっていました。一般の観客の皆さんが帰られた後、私たちのグループだけが会場に残りました。まずは、アーティスティック・ディレクターのジェラルド・テルーさん自らが、シルク・ドゥ・ソレイユ、そしてコルテオについてお話ししてくださいます。フランス系カナダ人の彼は、2年前からシルク・ドゥ・ソレイユに参加し、『コルテオ』を創ってきた方です。

「太陽のサーカス」という意味の『シルク・ドゥ・ソレイユ』は、1984年、カナダのケベック州で産声を上げました。もう25年も経つんですね。日本での初演は1992年の『ファシナシオン』です。

今回の公演では、日本人1人を含む21カ国70人のアーティスト(出演者はアーティストと呼ばれます)が参加。もとオリンピック選手も5人いらっしゃるのだとか。スタッフを含め、124人での来日です。通常は140人で移動するそうですが、日本では会場係は日本語対応が必要なため、日本側のスタッフがサポートしています。

客席をステージの両側に、向かい合う形で造ったのは、後の席でも舞台までの距離が近くなること、ステージの後の観客の表情が見えることで、さらに会場が盛り上がる効果を狙ってのことだそうです。

客席でジェラルドさんのお話しを聞いたら、手首にオレンジのリボンを巻いてバックステージへ。これが許可証なんですね。細長い舞台の端に行くと、舞台で使われていた、4000ピースのクリスタルを使ったシャンデリア、ベッド、やマットなどが既に整然と片づけられています。観客席の下には舞台の両端を行き来するトンネルがあります。

メインのテントの隣にあるアーティスティックテントへ入ると天井にはあのヘリウムのバルーンが! テントの中には、キッチン、メイク室、衣装室、マッサージ室があり、ウォームアップ等ができるスペースには、演目を練習することができる器具も置かれています。

衣装は常に2着ずつ用意されていて、1公演ごとに汗を乾かしてメンテナンスするそうですが、毎日2人がかりで8時間もかかるのだとか。サポートスタッフのご苦労も大変なものです。

東京での公演が終わるとテントは解体され、機材、衣装、小道具などとともに、日本では200台のトレーラーに積んで移動するのだとか! 次の公演地に着くと、解体されたテントは3日で組み立てられ、さらに2日でステージと機材が組み立てられるのだとか。たったの5日でこの壮大な舞台が完成するというのです。

あまり知られていないと思いますが、実は、演目が日によって変わるそうなのです。20種類のうち、上演されるのは18種類。しかも、毎日ダメ出しがあり、常にパフォーマンスは進化しているのだとか。何度足を運んでも違う感動が味わえるだなんて、『コルテオ』恐るべし! 東京公演は2010年1月24日まで。その後、福岡、仙台で上演されます。まだご覧になっていない方は、とにかく一度観て、気に入ったら何度でもぜひ!

ちなみに、アーティストとして舞台に立ちたい方は、本国のオフィシャルサイトhttp://www.cirquedusoleil.com/World/ja/jp/shows/corteo.asp/から応募することができます。100人の応募者のうち10人程度がカナダでの研修に参加し、世界各国で上演されているステージへの出演のチャンスを与えられるそうです。

写真はバックステージの様子も載っている公式パンフレット(2000円)とチケット、そして、バックステージに入るために手首に付けた許可証です。ステージ、バックステージは撮影禁止でしたので。

http://www.aisha.jp

たかせ藍沙

コメント

トラックバック